海のスーパーフード

アカモクとはわかめやめかぶ、昆布といった海藻類の仲間です。これらには、ネバネバになる成分が含まれています。

それがフコイダンであり、特徴であるネバネバの元になっています。

フコイダンとは、食物繊維（水溶性食物繊維）のひとつであり栄養価も高く、体にいい影響を及ぼす成分として知られています。

その他にアルギン酸と言われる食物繊維（水溶性食物繊維）も、ネバネバの性質をもっています。
このネバネバが、体内環境を整える栄養成分として、注目を集めているのです。

アカモクにはネバネバ成分のフコイダンやアルギン酸などの水溶性食物繊維や最近話題の機能性成分フコキサンチンはじめ、カリウムなどのミネラル、ビタミン、たんぱく質、αリノレン酸などが豊富に含まれています。

特にフコキサンチンの含有量は海藻中でもダントツに多く、ナトリウムの排出効果のあるカリウムも海藻中トップで減塩効果もあります。貧血予防に効果のある鉄分、日本人に不足がちなカルシウムも豊富です。骨や歯の成長に欠かせないマグネシウムもワカメに継ぎ2位です。

日本人に不足しがちな食物繊維中でも水溶性食物繊維は粘度があり、胃から小腸への食べ物の移動が緩やかになるため、糖の吸収速度を抑え、食後の血糖値の上昇を防ぎます。胆汁酸を吸着し体外に排出、コレステロールの吸収を抑制し、動脈硬化の予防、ナトリウムを排泄し、血圧を下げるなどの作用が認知されています。

モズクなどで知られるフコイダンの研究が1970年頃からはじまり、1995年頃から、腸内環境を整え、免疫力や肝機能の向上、さらには生活習慣病の予防まで担う成分として注目されてきました。
アカモクにはモズクの2倍ほどのフコイダンが含まれています。

また、近年、北海道大学大学院水産科学研究院食品総合研究所、宮下和夫教授の研究により、科学的解明が進み、広くフコキサンチンの機能性が明らかにされました。
フコキサンチンとは褐色色素カロテノｲドの一種で、以下のような機能性が解明されています。

●人（白人女性）が実際にフコキサンチンを摂取し、何もしない対象者に対して体重、体脂肪、肝臓脂質、血液脂質ともに有意差があり、肥満による様々な疾患の原因となる白色脂肪細胞の肥大化を抑え、人での抗肥満効果があることが解明されました。

●脂肪組織から分泌されるアディポサイトカインの分泌調節や糖代謝を正常化し、炎症抑制とサイトカインの分泌抑制により、インスリン抵抗性を改善し抗糖尿病作用が解明されました。

●フコキサンチンのがん細胞に対する増殖の抑制、アポトーシス誘導効果は人参などのベータカロテン、えびなどのアスタキサンチン、トマトなどのリコピン、トウモロコシのルティンより強いことが分り、抗がん作用，血管新生抑制作用など、様々な生理機能が報告されています。

●強い抗炎症作用、抗酸化作用があります。

参考文献　　「渇藻色素フコキサンチンの機能性と有効利用」宮下和夫教授　　北海道大学大学院水産科学研究院　第2回アグリ技術セミナー：東京（2014.12.12）
広島工業大学紀要研究編第45 巻（2011）pp.263-270

美容効果は大きく分けて2つあります。

まず、女性にも男性にもうれしい抗肥満効果があります。含有成分でもあるフコキサンチンという色素がこの役割を担っています。

フコキサンチンは、脂肪を燃焼させる役割を持つ細胞を活性化させるため、代謝が上がりより高いダイエット効果を生むことができます。

実際、フコキサンチンを取り続けたことによって、体重の減少が確認された実験結果もあり、さらには美肌効果もあるためアカモクに対する期待は広がりつつあります。

もう1つは便秘対策に効果があります。

含有成分であるアルギン酸という食物繊維（水溶性食物繊維）が、便秘対策に有効な成分として腸内環境を整え、快調な便通を促してくれます。

またさまざまな種類のある海藻の中でもカロリーが低いため、ダイエット中の人でも摂取しやすいという利点もあります。

海藻類の中でも、含まれている食物繊維（水溶性食物繊維）やミネラルの種類はトップクラスです。
そのため健康促進を促してくれる成分が、多々含まれています。

ネバネバ成分であるフコイダンには、免疫力向上や肝機能向上以外にも、花粉症を改善する効果があります。

その他にも、骨粗しょう症の予防に効果があるビタミンKや、抗酸化作用のあるポリフェノール、またマグネシウム、カルシウムなどの栄養素が含まれているスーパー海藻なのです。

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