専門家の意見・記事 1. アカモクの生態 アカモクはホンダワラ科に属する海藻です。 葉先には小さな気泡がたくさんついており、稲穂にとても似ている形態をしています。 成長する速さも非常に速く、海藻類の中では群を抜いており、一年生の海藻で翌年の夏には枯れ草となってしまいます。 またミネラルが豊富で、フコキサンチンや食物繊維(水溶性食物繊維)が多く含まれています。 東北地方では「ギバサ」という名称で知られており、とても栄養価の高い海藻として注目されています。 2. アカモクに含まれる栄養素 アカモクの栄養素として注目を集めているフコキサンチンは、カロテノイドの仲間です。 カロテノイドにはフコキサンチンを始め、βカロテン、リコピン、ルテイン、アスタキサンチンなどがあります。 カロテノイドはトマトやニンジン、ブロッコリーなどの野菜や、昆布、ワカメなどの渇藻にも含まれており、その中でも総含有量はアカモクがトップクラスです。 アカモクの総カロテノイドの量は、ニンジンの約4倍、栄養価の高い海藻であるワカメの約2倍もの量が含まれています。 また海藻の栄養素の高さが注目されており、ミネラルやたんぱく質、脂質、炭水化物が多く含まれています。 ※北海道大学大学院水産科学研究員 宮下和夫教授「褐藻色素フコキサンチンの機能性と有効活用」より抜粋